鏡
朝、這うようにベッドを出て
バスルームの鏡をのぞきこんで出る言葉は、だいたい
うわっ、ヒドい顔
目の下にクマできてるやん、
腫れぼったい目〜〜
うへー、またシワ増えてるやん
顔がバレーボールみたいにムクんでますけど、ワタクシ、この顔で授業に行くのね。。。
などなど
40過ぎた女は、朝っぱらから自分自身に
けちょんけちょんに言われるのである。
せっかく女として生を授かったが、残念ながら器量には恵まれなかった。
小学生のころは男子に面と向かって「おまえなんか嫁に行けるか!」と言われたものである。(結婚できたけどね、ふん)
それでも若い時は若かったから(へんな日本語?)フレッシュさでカバー出来た部分もあったが
そんな時期はとうに過ぎた。
でも「美しさ」の代わりに、親にもらって心底感謝しているものが2つある。 それは
健康
そして
笑顔
極端な話、この異国の地で言葉のハンデを抱えていても、めちゃめちゃ気難しい人に対応しなければならなくても
とりあえず笑えば何とかなったのである。
これまた幼い頃には「笑うと目がなくなる」と男子にさんざんからかわれた垂れ目だが、
なんのなんの、この垂れ目が今までどれだけ私を窮地から救ってくれたことか。
なので「シワがシワがぁ〜〜!」と騒いでいても、
笑いジワだけは全く気にならない。
器量良しでもなく、
そしてもう若くもなく
でも、スマイルばあちゃん目指してゆきたいなあと。。。
そんなこと思いながら覗く朝の鏡であったが
実はもっと気になる、もうひとつの鏡が、、、
人の鏡
自分がその日出会う人は、
その日の自分を映し出している鏡であるという、あの鏡。
今日は、優しい人にたくさん出会ったのです。
こんな日は
「今日のあなたは同じぐらい優しい人ですよ」と言われているみたいで
なんだかとても嬉しくなる。
体はへとへとに疲れていても、気分の疲れ具合が全く違う。
優しさの及ぼす影響力って、
計り知れないのだなあと実感する。
鏡よ鏡
明日の私も
どうか優しい人に映し出されますように。
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