「ミイラ」?「ミーラ」?えっ?

レニア

2010年11月08日 18:15

今クラスではひらがながやっと終わって、カタカナを習い始めている。

ご存知カタカナ語には、もともとが英語の言葉も多い。
だから学生にとっては楽しい反面、難しかったりもする。

例えば、ハンサム、セクシー、エレベーター、シアトル、トムクルーズ
などのカタカナ表記を
「元の英語は何だと思う?」と学生に推測させると
「あー、わかったー!!」とエラい盛り上がったりする。

いっぽうで、、、

スカート、セーター、マクドナルドなんて
元の発音からめっちゃ離れてしまってるので
英語話者をかえって混乱させてしまうこともある。


そんなある日のクラスの後、学生の一人が私のところにやってきて

「先生、カタカナでは長音を『ー』で表すんですよね?」
(例:セーターは「セエタア」とは書かない)

「なのに、なんで【ミイラ】は【ミーラ】と書かないんですか??」


.............(一瞬沈黙)


ワタクシ、一応日本人Nativeですが、
しかも日本語教師で、これでおまんま食ってるものですが

分かんない。。。
そう言われりゃそうだ。
何で【ミイラ】は【ミーラ】じゃないんだろう???


もうこんな事はしょっちゅう。
学生は、日本人であるこちらが思いもつかないような、実に的を得た質問をしてくることがある。

「スコットさん、そりゃ〜〜いい質問だわ!
でも先生、分かんないわ。。。この週末、調べてくるね!」


そして、お勉強です。


ちなみに結論からサクッと申し上げると

カタカナの長音符の使用が定められたのは、明治に入ってから。
でも「ミイラ」という単語が日本に入ってきたのは、なんとザビエルが鹿児島にやってきた
1549年ごろだそうな。(ちなみに元はポルトガル語)
つまり江戸時代初期です。
「ー」が使われ始めるずーっと前です。
なので明治時代に突入した頃には、「ミイラ」という言葉はすでに和製語化してたのです!
そのため
明治にできた「外来語表記の規定」に影響されなかったというのが
一番有力な説だそうな。

いや〜、勉強になったわー。


ちなみに

今現代でも、元が日本語である単語をカタカナ表記する場合
「ー」が使われないことが多い。
シイタケ(椎茸)は「シータケ」じゃないし
ホウセンカ(鳳仙花)も「ホーセンカ」とは書かない。

でも、

でもでも、、、

ケータイ(携帯)は「ケータイ」ですよね?
逆に「ケイタイ」とは、書かないですよね?


あれ、あれ、あれ??

イチロー」さんも「イチロウ」さんではないですよね?


あれ〜〜、なんで〜〜〜???

だれかご存知の方いらっしゃったら
教えてくださいませ。。。


恐るべし、カタカナ。。。
奥が深いのだ。

自分の母語なのに、知らない事だらけ 

こうして毎日が
お勉強でございます。