マイケルは先月
とうとう18歳になった。
アメリカの18歳は、日本でいう20歳みたいなもので
法律上、ひとりの成人とみなされる。
(飲酒だけは何故か21歳になるまで認められないが。。。)
タバコもギャンブルも結婚も
本人がすると言えば、親であってもそれを止める法的権力はもはやない。
選挙権だってもちろんあるし、もしも本人がローンを組んで支払いを怠れば
それは本人の「クレジット・ヒストリー」として記録に残る。
その支払い要求が親のところへ来ることはない。
全ては本人の自己責任というわけ。
マイケルは今高校3年生だが、勉強勉強に明け暮れた私の高3の時とは全く違って
学校よりバイトにどっぷりの生活だ。
友達の中にはすでに免許を持って車で通学する子が多く、本人も車が欲しいのだとか。
それで一生懸命お金を貯めている。
たぶん3000ドル(30万)もあれば中古でそこそこマシな車が買えると思うが
車そのものよりも高いのは、保険だ。
私くらいの年で、しかも女性、しかも事故歴がない場合、
車の保険は
月に$60前後だが
マイケルのようにまだティーンエージャーで、しかも男の子となると
おそらく
月に$200〜300はするだろう。
アメリカの面白いところは、ここでその子の学校での成績が
GPA3.0以上の場合
(平均して「B」以上を取っている場合)
保険のディスカウントが生じることだ。
先日旦那が保険会社に問い合わせた時、そう言われたとのこと。
頭がいいか否かよりも、ドロップアウトする生徒さえいるアメリカの高校で
平均「B」以上の成績を全教科で取るというその子の生真面目さが
運転にも現れるという統計かららしい。ビックリだ。
たぶん裕福な家の子なら、車も新車を買い与えられ保険も親が払って
となるのだろうけど
Unfortunately, うちはそんな裕福な家ではない。
相方は「
車が欲しいのなら多少援助はするが全額は出さない」というスタンス。
保険も自分で払っていけよ、という。
マイケルもそれがさも当たり前のように異議申し立てをせず
最初からそのつもりでいたようだ。
私が18歳の時はもちろん自分の力で車を買おうなんて思いもしなかったし
そもそも高校でバイトが認められてなかった記憶がある。
ただただ親の庇護のもと学校に通い、決められたお小遣いから
たまにレコード(LP)を買うのだけが唯一の楽しみだった。
国も違えば、時代も違うのだ。。。
マイケルのバイト先は「
タコ・タイム (Taco Time)」というファーストフード店。
ワシントン州の最低賃金(
時給$8.55)で働いている。
アメリカの給料日は通常
月に2回。(私もそう。相方に至っては毎週末)
マイケルは一回の給料でだいたい450ドルぐらい貰ってくる。ということは
月に10万近くは稼いでいることになる。
家にいる限り家賃の心配も無いわけだし、月に200ドル前後の車の保険を払おうと思えば
払えないことはないだろうけど、、、でもねえ。。。
18歳の子に自分で保険払えって、、、
まあ相方曰く
「
もちろんいざとなったら助けてやるつもりだけど、
最初から本人に『助けてやる』とは言わない」のだそうな。
マイケルはバイトをするようになってから他のもの(自分の服、靴、散髪代など)も
全て自分で払うようになった。
この前など、旦那と二人でハンバーガー屋さんに行ったとき
なんと旦那の分までマイケルがおごってくれたそうな。
それにしても、
もう18歳。
でも、
まだ18歳だ。
自分が18歳だった大昔のことが
判断基準としてあまり役に立たず
どんどん大人のなってゆくマイケルをながめながら
なんとも戸惑うことの多い、今日このごろです。